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COMMONS CAFE <コモンズカフェ>

開催日:2014年10月28日

[第8回]同志社大学 政策学部 中野民夫「みんなの楽しい修行~より納得できる人生と社会のための10のこと~」

  第8回 コモンズ・カフェ開催記録

<はじめに>

 2014年10月28日に第8回コモンズ・カ中野民夫先生写真_1フェが開催されました。

  今回は、同志社大学政策学部の中野民夫先生をお招きし、「みんなの楽しい修行~より納得できる人生と社会のための10のこと~」と題してお話いただきまし た。中野先生は、「至福の追求と社会変革」をテーマに「ワークショップ」、「ファシリテーション」 を専門とされていらっしゃいます。今回のコモンズ・カ フェでは、先生の最新刊『みんなの楽しい修行 より納得できる人生と社会のために』(春秋社、2014年)にもとづいて、学生と共に「より納得できる人生 と社会のための2つの基本と8つの道」について話し合いました。

  当日の参加者は、学部生7名とホスト役・書記役大学院生(LA)2名の計9名となりました。冒頭では、自己紹介を兼ねて「今回のコモンズ・カフェに何を期 待して参加したのか?」といった参加者それぞれの興味関心を発表する機会が設けられました。自己紹介によって、参加者同士の背景が理解でき、和気藹々とし た雰囲気のもとでお話をうかがう態勢が整いました。

  今回のコモンズ・カフェでは、前後半で異なった取り組みを行いました。前半30分は、先生の学生時代から今日に至るまでのお話や、より納得できる人生と社 会のための2つの基本と8つの道についての具体的なお話をうかがいました。後半30分は、まず前半の先生のお話にもとづいて、学生が2人組になり話し合い ました。そして、話し合った結果の意見や疑問点について、先生からコメントをいただくといった構成となりました。

 以下、当日の様子をレポートします。

<より納得できる人生と社会のための2つの基本と8つの道>

 「より納得できる人生と社会のための2つの基本」は、「至福」と「今ここ」です。中野民夫先生写真_2

  「至福」とは、「自分の至福を追求しなさい」(follow your bliss)を意味します。「自分の至福を追求しなさい」という言葉は、映画『STAR WARS』を手がけたジョージ・ルーカス監督にも大きな影響を与えたという神話学者ジョーゼフ・キャンベルが、著書である『神話の力』の中で語っている言 葉だそうです。社会は制度や指導者が変わっても必ずしも良くなるわけではなく、「ひとりひとりが自分の至福を追求して生き生きすることが、周囲に影響を与 え、社会もよくなっていく」との考えがこの言葉に込められています。先生は学生たちに「自分の至福を追求しなさい」という言葉を、「自分の気なることにつ いていこう」という言葉に置き換えて伝えてくださいました。

中野民夫先生写真_3  もう一つの「今ここ」とは、「今ここをマインドフルに丁寧に生きる」ことを意味します。「マインドフル」とは仏教の「サティ」と同義であり、もともとは東 洋生まれの概念だそうです。しかし、最近ではこの「サティ」という概念が、「マインドフル」(mindful)と言葉を変えて、欧米から逆輸入され、日本 でも定着するようになったそうです。ところで、「マインドフル」という言葉は漢字では「」とあわらし、「、行っていることに対して、ちゃんとをおく」という考えだそうです。先生は「今ここ」「マインドフル」という言葉をとおして、私たちは将来の心配や過去の後悔に心を砕きすぎているのではないか、今を丁寧に味わうことが大切なのではないかと学生たちへ疑問を投げかけられました。

 ご著書では「至福」と「今ここ」というキーワードが、「より納得できる人生と社会のための10のこと」の全体を貫きます。そして、この2つのキーワードが軸となり「より納得できる人生と社会のための8つの道」が展開されるそうです。

中野民夫先生写真_4  そして、「より納得できる人生と社会のための8つの道」には、「身心」「食農」「自然」「対話」「旅」「仕事」「アート」「祈り」があると中野先生はおっ しゃいます。それぞれ、「身体と呼吸と心を整える」、「食生活を正し、農に触れる」、「外と内の自然を体験する」、「多様な人々と対話する」、「未知なる 異世界を旅する」、「目の前の仕事をやりきる」、「もっと気軽にアートする」、「祈ることと感謝すること」にあたります。これらは考えてみると、自分の内 面から外部環境、そしてより広い世界へと向き合う対象へと移り変わっていきます。しかし、向き合う対象の出発点は自分の内面であり、「至福」「今ここ」と いった2つの基本から思考や行動を広げていくことが重要となっています。

<おわりに>

 中野民夫先生写真_5 今回のコモンズ・カフェも、普段とは違った<先生と学生>、<学生と学生>の交流が実現できたのではないでしょうか。といいますのも、授業でなされる一方 通行のようなコミュニケーションではなく、自分の意見を気軽に先生に述べたり、初対面同士の他学部生との交流がなされたりしていたからです。なかでも、 KP法(紙プレゼンテーション法)を用いた先生のお話や、心を整えるための呼吸法の実践、他学部生と2人1組で先生のお話から質問したいことを議論してみ るといった取り組みは、普段の授業では体験できないことでした。今回は先生のお話とともに、「先生と学生がともに今ある時間を実りあるものとしていく」と いう貴重な経験を参加者一同で共有できました。

 中野先生、そしてご参加いただいた皆様、お忙しいところ、どうもありがとうございました。

 次回以降も学内外の先生をお招きします。引き続き、皆様の積極的なご参加を期待しています。

(文章:LA贄田)

<ご参考までに>

みんなの楽しい修行』(春秋社):フェイスブックのコミュニティページ

 

 

 

 

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